運動をきっかけに現れる頭痛について
筋力トレーニングやランニングなど体を動かした最中、あるいは運動直後に頭がズキズキと痛くなった経験はありませんか。
このように、運動を契機として起こる頭痛は一般に「運動時頭痛」や「労作性頭痛」と呼ばれています。
多くの場合は一時的で、安静にすると落ち着くことが多い一方、繰り返し起こる場合やこれまでにない強い痛みを感じる場合には注意が必要です。
筋トレ頭痛は比較的若年層や運動習慣のある方にみられやすく、「トレーニングのやり方」によって引き起こされることも少なくありません。
運動中や筋トレ中に起こる頭痛の主な理由
血圧や血流の急激な変化
筋トレでは、力を入れる瞬間に血圧が急上昇します。特に息を止めて踏ん張る動作(いわゆるバルサルバ動作)を行うと頭部の血管に強い負荷がかかり、拍動性の頭痛が起こりやすくなります。
呼吸が浅くなることによる影響
トレーニング中に呼吸が乱れると体内の酸素や二酸化炭素のバランスが崩れ、脳の血管が拡張しやすくなります。これも頭痛の一因と考えられています。
首・肩まわりの筋緊張
ウェイトトレーニングでは、無意識のうちに首や肩に力が入りやすく、筋肉が過度に緊張します。その結果、筋緊張型の頭痛が誘発されることがあります。
脱水やエネルギー不足
水分や糖分が不足した状態で運動を行うと、血流が悪くなり、頭痛が起こりやすくなります。特に暑い環境や長時間のトレーニングでは注意が必要です。
背景に別の疾患が隠れている場合
頻度は高くありませんが、くも膜下出血、脳動脈解離、脳腫瘍など別の疾患が原因となるケースもあります。突然の激しい痛みや、今までにない症状を伴う場合は早めの受診が重要です。
運動中や筋トレ時の頭痛を防ぐ・和らげるためのポイント
呼吸を止めず、リズムを意識する
力を入れるときに息を吐き、戻すときに吸うなど呼吸を止めないトレーニングを心掛けることが大切です。
ウォーミングアップを丁寧に行う
急に高負荷の運動を始めると血圧変動が大きくなります。軽い有酸素運動やストレッチで体を慣らしてから筋トレを行いましょう。
首・肩の緊張をためない
トレーニング前後に首や肩周囲のストレッチを取り入れることで、筋緊張による頭痛を予防しやすくなります。
水分・栄養補給を忘れない
運動前後だけでなく、トレーニング中もこまめな水分補給を意識しましょう。空腹状態での筋トレも避けることが望ましいです。
痛みが出た場合は無理をしない
頭痛が出現した際はいったん運動を中止し、安静にすることが重要です。痛みが続く場合や頻繁に起こる場合は自己判断せず医療機関へ相談しましょう。
運動時頭痛(筋トレ頭痛)についてよくある質問
運動時頭痛(筋トレ頭痛)は危険な頭痛ですか?
多くの場合、運動時頭痛(筋トレ頭痛)は一時的に起こる良性の頭痛と考えられています。運動による血圧や血流の変化、筋肉の緊張などが原因で、安静にすることで自然に軽快するケースが少なくありません。
ただし、「今まで経験したことがない強い痛み」「突然ガンと殴られたような痛み」「意識障害やしびれを伴う場合」などは別の疾患が関係している可能性もあります。そのような場合は自己判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。
運動後だけ痛くなるのも運動時頭痛(筋トレ頭痛)ですか?
はい、運動時頭痛(筋トレ頭痛)は運動中だけでなく、運動を終えた後に現れることもあります。
運動後は血圧や血流が急激に変化するため、その影響で頭痛が起こることがあります。特に、高負荷のトレーニングを行った後やクールダウンが不十分な場合に生じやすい傾向があります。
運動後の頭痛が繰り返される場合はトレーニング内容や強度、体調管理を見直すことが重要です。
市販の頭痛薬を使っても問題ありませんか?
一時的な頭痛に対して、市販の鎮痛薬を使用すること自体は一般的に可能とされています。痛みを我慢せず、日常生活に支障が出る場合には適切に使用することで症状が和らぐこともあります。
ただし、頻繁に頭痛薬が必要になる場合や薬を飲んでも改善しない場合は注意が必要です。頭痛の原因が筋トレ以外にある可能性も考えられるため、医師に相談することをおすすめします。
筋トレを続けると自然に治りますか?
フォームや呼吸法、負荷設定を見直すことで、運動時頭痛(筋トレ頭痛)が起こりにくくなるケースは多くあります。特に、息を止めずに動作を行うことや急激な高負荷を避けることが重要です。
一方で、無理なトレーニングを続けると頭痛が慢性化する可能性もあります。違和感を感じた場合は一度運動内容を調整し、必要に応じて専門家に相談しましょう。
有酸素運動でも起こりますか?
はい、筋トレだけでなくランニングや水泳、サイクリングなどの有酸素運動でも運動時頭痛(筋トレ頭痛)が起こることがあります。
特に、急なペースアップや長時間の運動、暑い環境での運動では血流や体温の変化が大きくなり、頭痛が誘発されやすくなります。有酸素運動でも無理のないペース配分が大切です。
どの部位が痛くなりやすいですか?
運動時頭痛(筋トレ頭痛)では後頭部やこめかみ、頭全体が締め付けられるように痛むケースが多くみられます。
痛みの感じ方には個人差があり、ズキズキとした拍動性の痛みや重だるい圧迫感として感じる方もいます。痛みの部位や性質が普段と明らかに異なる場合は注意が必要です。
片側だけ痛むのは異常ですか?
片側だけに痛みを感じるケースもあり必ずしも異常とは限りません。筋肉の使い方や姿勢の癖によって左右差が出ることもあります。
ただし、片側の激しい痛みが繰り返し起こる場合や吐き気、視覚異常などを伴う場合は、他のタイプの頭痛や疾患が隠れている可能性もあるため、医療機関での相談が重要です。
高血圧があると起こりやすいですか?
高血圧がある方は運動による血圧上昇の影響を受けやすく、運動時頭痛(筋トレ頭痛)が起こりやすい傾向があります。
特に、強くいきむ動作や高負荷トレーニングでは血圧が大きく変動するため注意が必要です。持病がある場合は医師の指示に沿った運動強度を心掛けましょう。
再発を防ぐ方法はありますか?
再発予防には呼吸を意識したトレーニング、適切な負荷設定、十分なウォーミングアップとクールダウンが重要です。
また、水分補給や睡眠、食事など日常生活の体調管理も頭痛予防に大きく関わります。頭痛が出やすいと感じる方は運動内容を記録し、原因を振り返ることも有効です。
どの診療科を受診すればよいですか?
運動時頭痛(筋トレ頭痛)について相談する場合は内科、脳神経内科、脳神経外科などが適しています。
頭痛の経過や症状を詳しく伝えることで、必要に応じた検査やアドバイスを受けることができます。特に、初めて経験する強い頭痛や症状の変化がある場合は早めの受診が安心につながります。







